TELEX式やVNI式など、Macのベトナム語キーボードの入力方法ついて解説していきます。TELEX式に違和感を感じたら、個人的にはVNI式をおすすめします。
はじめに
Chào anh! あたしMacBookを使ってるんだけど、ベトナム語のキーボードの入力が5パターンもあって、どれにすればいいか迷ってるの。
Chào chị! 日本語は、ローマ字入力とカナ入力の2パターンだけですからね。各パターンの特徴を一緒に考察していきましょう。
ベトナム語(windows)式
ベトナム語(windows)式は、英語にないアルファベットăâêôđươと5つの調声を数字・記号のキーに当て込んだパターンです。アルファベットを入力する際は、最もタイプ数が少なくて済むのが特徴です。その反面、慣れるのに時間がかかります。
tiếng việt 123 は ti38ng vi39t [option]123
17タイプとなります。
Telex式
Telex式は、英語にないアルファベットăâêôđươと5つの調声をアルファベットと数字を組み合わせて入力するパターンです。使うキーの数が少なく、âêôđを入力する際に同じキーを2回タイプするのが特徴です。
文字 | 入力キー |
ă | aw |
â | aa |
ê | ee |
ô | oo |
ơ | ow |
ư | uw |
đ | dd |
声調 | 入力キー |
´(sắc) | s |
`(huyền) | f |
̉(hỏi) | r |
~(ngã) | x |
̣(nặng) | j |
声調の取消 | z |
tiếng việt 123 は tieesng vieejt 123
18タイプとなります。
Simple Telex式との違い
Simple Telex式は、英単語を入力する際に声調が自動変換されないで出力できます。 Macの公式ウェブサイトで「differences」という英単語が例として挙げられていたので、試してみましたが、どちらの入力方式でも特に違いはありませんでした。どちらか迷った場合は、通常のTelex式でいいのではないかと思います。
VIQR式
VIQR式は、英語にないアルファベットăâêôđươと5つの調声をアルファベットと記号を組み合わせて入力するパターンです。文字の形に焦点を当てた入力方式で、[shift]キーを多用するのが特徴です。
文字 | 入力キー |
ă | a[shift]8 |
â | a^ |
ê | e^ |
ô | o^ |
ơ | o[shift]; |
ư | u[shift]; |
đ | dd |
声調 | 入力キー |
´(sắc) | [shift]7 |
`(huyền) | [shift]@ |
̉(hỏi) | [shift]/ |
~(ngã) | [shift]^ |
̣(nặng) | . |
tiếng việt 123 は tie^[shift]7ng vie^.t 123
19タイプとなります。
VNI式
VNI式は、英語にないアルファベットăâêôđươと5つの調声をアルファベットと数字を組み合わせて入力するパターンです。覚え易く、ベトナム人の中で最も利用者が多いのが特徴です。ベトナム語式とTelex式を掛け合わせたような位置付けです。
文字 | 入力キー |
ă | a8 |
â | a6 |
ê | e6 |
ô | o6 |
ơ | o7 |
ư | u7 |
đ | d9 |
声調 | 入力キー |
´(sắc) | 1 |
`(huyền) | 2 |
̉(hỏi) | 3 |
~(ngã) | 4 |
̣(nặng) | 5 |
声調の取消 | 0 |
tiếng việt 123 は tie61ng vie65t 123
18タイプとなります。
おすすめはVNI式
あらふねの場合、はじめはTelex式で入力をしていましたが、同じキーを2回タイプすると言う動作に違和感を覚え始めました。次にベトナム語式を試したのですが、キーの配置を覚えるのに苦労しましたし、使うキーの範囲が増えるので断念しました。
ベトナム語の講師に相談したら「VNI式がおすすめ」と言われたので試してみました。あらふねとしても、最も入力し易い入力方式だと感じました。何より声調キーの並び方がわかり易いですね。VNI式は、ベトナム語のパソコンのユーザー間で、最も使用されている入力方式だそうです。もしTelex式に違和感を覚えたら、VNI式を試してみてはいかがでしょうか?
追記:22歳のベトナム語のチューターに話したら、やや興奮気味に「絶対にTelexの方が早い」と言われました。どちらも良し悪しがあると思いますので、試してみることをおすすめします。
あらふね的結論
この記事を書いてから数ヶ月が過ぎましたが、結局、Telex式を使っています。理由としては、使用するキーボードの範囲がほぼアルファベットを同じで済むからです。「同じキーを2回タイプ」と言うのも、慣れれば全く気にならなくなりました。そもそも、日本語の「ん」を入力する時も2回タイプしてますからね。ただ、Telex式で英単語を入力する際は、打ち間違いに注意する必要があって、先日xe taxi(タクシー)と入力したつもりがxe tãi(トラック)になっていて、ペケをくらいました。今後は、ベトナム語のブラインドタッチを習得できるように挑戦していこうと思います。