バインカイン(bánh canh)は、タピオカ粉から作られるモチモチ麺が特徴の麺料理です。その魅力や材料・作り方について、ホーチミン市在住の日本人が紹介していきます。
シンチャオ!ベトナム料理研究家のあらふねです。さて今回は、日本人にもっとベトナム料理について、知ってもらう為の企画の第三弾です。テト休み期間を利用してベトナム中部のフエを旅行してきました。タピオカ粉を使ったモチモチ麺が特徴のベトナムの麺料理「バインカイン」について紹介していきます。尚、お皿の上のアジアのYouTubeチャンネルと連動していますので、この機会にチャンネル登録してもらえたら有り難いです。
バインカインについて
バインカイン(ベトナム語:Bánh canh)は、ベトナムの伝統的な麺料理です。味や食材は、地域ごとに違いがありますが、米粉・タピオカ粉を使用したモチモチとした麺を使用するという点は、共通しています。スープは豚骨ベース・鶏ベース・魚介ベースで、濃厚でとろみがあります。トッピングには豚肉・エビ・イカ・蟹・魚・野菜などが用いられ、個人の好みによって異なるアレンジで楽しまれています。その美味しさは、ベトナム国内で広く認知されていますが、特に中南部で人気があります。
調味料としては、醤油・ヌクマム(魚醤)・レモン・とうがらしなどが使用され、料理に深みと風味を加えてくれます。この料理は、ベトナム中部では寒い日の食事として好まれています。 バインカインは、ベトナムの食文化において重要な位置を占め、その美味しさと多様性がベトナム国内の食通たちに愛されています。
バインカインの作り方
バインカインは、地域の食文化に根差した多くの「バージョン」があるユニークな料理です。もっちりとした麺と具材や野菜を煮込んだ濃厚なスープが魅力です。尚、動画内で紹介しているベトナム中部フエのバインカインは、蟹の身がたっぷりと入ってる点が特徴です。
バインカインの材料
- 太麺:米粉、タピオカ粉、水
- スープのベース:豚骨または鶏ガラ、水、にんにく、生姜
- 具材:豚肉、エビ、イカ、カニ、魚
- 野菜:ニラ、もやし、大根
- 調味料:醤油、ヌクマム(魚醤)、塩、こしょう、レモン、とうがらし
バインカインを作る手順
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麺の準備:
- 米粉、タピオカ粉、水を混ぜて、モチモチとした生地を作ります。
- 生地を太い麺に似た形状に伸ばし、切ります。
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スープのベース:
- 豚骨または鶏ガラを水と一緒に鍋に入れ、強火で沸騰させます。
- 表面のアクを丁寧に取りながら、弱火で数時間煮込みます。
- 途中、にんにくと生姜を加え、香りを出します。
- スープを漉して澄んだ出汁を取ります。
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トッピングの下ごしらえ:
- 豚肉や魚を薄切りにし、エビやイカをきれいに下ごしらえします。
- 野菜も切って用意します。
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スープに具材を加える:
- スープのベースに具材を加え、具材が煮えるまで煮込みます。
- 具材が煮えたら、醤油、ヌクマム(魚醤)、塩、こしょうで味を整えます。
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麺の茹で上げ:
- 麺を別の鍋で茹で、ざるにあげて水で洗い、器に盛ります。
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盛り付け:
- 用意した器に茹で上げた麺を入れ、スープと具材をかけます。
- 好みでレモンやとうがらしを添え、完成です。
バインカインの食べ方
バインカインを味わう際は、まずスープをよくかき混ぜ、トッピングと麺を均等になじませます。そして、新鮮な野菜やレモンを加えて風味を引き立てます。スープはとろみがあり、とても熱いことがあるので注意しながら口に運びましょう。辛さを好みに合わせて唐辛子やサテ(ベトナムの辣油)を加えます。
食事の際は、箸とスプーンを上手く使って、麺を啜らずに食べ、周りの人たちと楽しい時間を過ごしましょう。そして、ベトナム料理バインカインの美味しさを存分に味わいましょう。
まとめ
バインカインはベトナムの伝統的な麺料理で、中南部で特に愛されています。濃厚なスープは豚骨・鶏・魚介ベースで、具材には豚肉、エビ、イカ、蟹、魚、野菜が使われます。調味料としては、醤油、ヌクマム、レモン、とうがらしが使用され、深みと風味を加えます。
ベトナム中部フエのバインカインは、蟹が主な具材で、濃厚な蟹味噌入りのスープと太いモチモチ麺が特徴です。フエを旅行する際は、是非とも味わってみてもらいたい逸品です。